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2011年05月28日

真昼の台風

石垣島へ移住して2度目の台風に遭っている。
台風2号「ソングダー」。
中心気圧 945hPa
最大瞬間風速 60m/s
今ちょうど石垣島の東の海上あたりを通過中だ。
真昼の台風

さっきまでの強い北の風が、西風に変わった。
西側ベランダは、昨日のうちに重い木の雨戸で防備した。
アルミサッシもしっかりロックした。
にも拘らず、部屋のカーテンはうっすらと不気味に揺れている。
分厚いガラス窓さえも押し付けて来るような風圧だ。
風の塊。そう、塊と呼んでいいだろう。
不定期な周期で塊となって、ぶち当たって来るのだ。
次から次へと襲って来やがる。次から次と容赦なく。
暴風に煽られ、南側の窓の網戸が左右に激しくスライドし始めた。
西の風が一層強まった。
網戸が窓枠を何度も何度も打ちつける。行き場の無くなった網戸は下からの風に巻き上げられた。
次の瞬間、網戸は宙に舞い、そして無理矢理押し戻されるように窓枠に叩きつけられた。
幸い南側の窓には、高さ半分ほどのアルミのたて格子が取りつけてあり、落下して吹き飛ばされることはない。
だが、たて格子の中で弄ばれるように網戸が何度も何度も狂ったように窓ガラスを叩く。

「どうする!」
外は未だ強風と雨が暴れ回っている。
とにかく一旦、ブラインドを外そう。
だが、すぐそこで手が停まった。
窓の外側に架けられている網戸だぞ。部屋の中から外れた網戸を引揚げられるのか?
こういう状況下、まともな判断がすぐにはできずにいた。
台風が最接近して暴風域の中にすっぽり入った今では。
山登りで天気が荒れた時はどうする?
この場合、準備や装備をしているし、避難できる場所を見つけて無駄には動かない。
何を考えている!今はそういう時じゃあない!
嘲笑うかのように、風の塊は捉えた網戸を振り回す。

縦に填めてあった網戸を横にすれば・・・?
こんなことを思いつくまで逡巡する俺が情けない。
とはいえ、圧倒的な自然の驚異の前ではその瞬間、身動きすらとれないこともあるのではないだろうか。
経験は大事だ。また、経験者から準備や装備を教わることも。
台風は必ずやって来る。この島では当たり前のことなのだ。

去年9月の台風では、夜中風の音に怯えながら過ごした。
この5月に、こんなに接近する台風も珍しいと島の人さえ驚く。
真昼に石垣島を掠めるように通過する台風は、勢力をやや弱めながら時速35kmで宮古島へ向かっている。





Posted by ほんかー at 17:28│Comments(5)
この記事へのコメント
風の塊か。ええ表現や。
Posted by fatfat at 2011年05月28日 19:16
槍ヶ岳直下、白山の弥陀ヶ原の風も凄かったが南洋の風はまた別種なのだろうな。
Posted by shioda at 2011年05月28日 20:54
>fat師
ありがとう。
風も圧を増すとそう感じるのだ。

>山猫よ
槍、白山、それぞれに凄かったが、海を渡りながら襲って来る台風は、
ただじっと待つという戦慄きがあった。
Posted by ほんかーほんかー at 2011年05月28日 22:57
そぅ…気になってました。
台風。
けど台風の去った空って綺麗なんでしょうね…
海は汚いやろうけど(´-`)
Posted by バリトン子 at 2011年05月29日 00:10
>バリトンコ
この台風2号は、台風一過!というほど晴れませんでした。まだ梅雨やからかなぁ。
確かに、新川川の河口は「ここは黄河か!」というぐらい赤土で濁ってました。でも、海の中は海流が循環して、綺麗に掃除してくれたん違ゃうかな?
Posted by ほんかーほんかー at 2011年05月29日 00:39
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